医療系クズの雑記ブログ

いろいろあってブログ名変えました。クズ上がりです。

高価買取!リサイクル!無料出張査定!

こんな謳い文句を一度は耳にしたことがある方も多いだろう。CMでもバンバンやってるしね。


私の自宅にはこの1ヶ月の間にリサイクルショップ3社がやってきた。最初の1社以外は望んだわけではない。


ある日、数年前に亡くなった祖母の着物の管理が非常にバカバカしいと感じるようになり、処分を考えたのがことの発端だ。

年に一回は衣紋掛けにかけて風を通し、梅雨が来る前にキレイに畳んで、イマイチ『適量がよく分からない』ピレパラアースを大量にブチ込みまた仕舞い込むのだ。

でも誰も着ないのである。

昭和30年代から50年代あたりの物らしいのだが、アンティークやヴィンテージと呼ぶにはちょっと中途半端で、きっとそう呼ばれるにはあと何十年かはこの作業を繰り返さなければならない。

バカバカしくは思わないだろうか?


思い出は大切にとか、ばあさんの形見だから。その理屈はわかる。でも私にはその手間のかかる着物の管理が無意味に思えて苦痛でしかないのだ。

「生前大切にしていたお着物」なんて話を聞いたこともなく、言い方は悪いが『着物なんて持ち主が死んでしまえばゴミ同然』と呼ぶに相応しい物のひとつと言える。

その他の思い出や形見の品(貴金属)は、どうやら特別枠だったようで、私ではなく母親の管理下に置かれていた。

あれは今どうなったのだろう。


そういう経緯があり手放すことを勝手に決心した私だが、ここで『ひょっとしてひと財産築けるほどスゴいやつなんじゃねえの?』などとスケベ根性がヒョコっと顔を覗かせた。

しかし私には着物の価値など分からない。まさか母親に聞けるはずもない。きっと彼女は、親子3代計画でゴミのような昔の衣料品をアンティークやヴィンテージに仕立て上げようと目論んでいるのだ。壮大な親子3代計画をブチ壊しにする私の提案など即座に却下されるであろう。

着物の管理など、私の代で終わらせてやるのだ。

そこでリサイクルショップの登場である。ネットサーフィンの末、坂上忍のCMでお馴染みの着物買取リサイクルショップに狙いを定めた。

着物、羽織り、帯などを含めると30点近くもある。まあ安く見積もって、1点1万円としても30万円ほどになるではないか。嫌が応にも期待は高まる。

査定に来たのは、なんというかシュッとした好青年だった。さり気ないグレーの7分袖のジャケット、めっちゃくるぶし出てる白のパンツ。鮮やかなオレンジ色が眩しいエルメスのベルト、バッグはくたびれたサラリーマンが持ってるような物ではなく、白とネイビーのエルメスらしきバッグ。

一流芸能人のスタジオ入りを思わせる出で立ちで登場した彼は終始爽やかな笑顔で仕事を進めていく。

しかし、時折見せる鑑定士の顔が私の不安を煽る。ここで再計算。1点5000円まで下げる。それでも15万円だ。まあよい。


査定終了。


ウチでは買取できません


あっけなく坂上忍に断られる。

まあいいや。そんな気もしてた。フリマに出品しよう。


そんなこんなで着物は無事我が家に居残った。

そして数日後、自宅に電話がかかってきたのだ。坂上忍とは別のリサイクルショップだ。

『ご家庭で不要な物はございませんか?』確かにそう言った。

我が家は中二階と二階がメインの居住スペースとなっており、大型家電はだいたい中二階に設置してあるのだ。買い替え時、洗濯機や昔のブラウン管テレビなどは重くて持って降りるのが難儀だったので、中二階の物置に移動だけしてあるのだ。その6畳ほどの物置は、我が家で役目を終えた家電の墓場と化している。家電を買ったときに交換で引き取ってもらえばよかったのだが、まだ使えたため、当時は自分でリサイクルショップに売りに行く気満々だったのだ。

『不要品ならあるけど、リサイクル料だけで数万円かかりそうだから今回はいいです』

ブサイクな話ではあるが、今の我が家ではゴミの処分に数万円かけるほどの余裕はない。来たるべき日まで我が家の大切なゴミとして、まだまだ墓場にいてもらわなくてはならない。

『リサイクル料はいただきませんので、ぜひお伺いさせてください!』


それはもう断る理由などない。


しかしオチを先に言うと、『ウチでは買取れません』だった。なんだと?お前は確かにリサイクル料はいらない。不要品を無料で引き取ると言ったじゃないか!

『ウチは買取をしてリサイクルしている会社なので』

あっそう。なんなんだコイツは。そして我が家を品定めするかのようにジロジロと見回している。かなり露骨だ。気分が悪い。

『ブランド品や、貴金属はありませんか?』

やっぱりそれか。

『あっても手放しません』

時間にして15分ほど。無駄な時間だった。2件目はこのような感じになる。


そして3件目も電話がかかってきたのだ。なんだこれは。情報が漏れているのか?

まあ3件目も2件目とだいたい同じようなオチがついて、我が家にはまだ祖母の着物と、大切なゴミである家電が居座っている。


なんてゆーか、リサイクルショップからの電話は「架空請求」並の迷惑電話でしかないのだ。冷たくあしらうのが得策である。

昨今のフリマ人気などに押されて彼らも大変なのだろうが、あんな手口はないわ。リサイクルショップにお世話になることはもうないかな。