医療系クズの雑記ブログ

いろいろあってブログ名変えました。クズ上がりです。

お母さん、ちょっと落ち着いてくれたほうがありがたいんですけど。

子を思う母親の気持ちはわからなくもない。

 

しかし冷静さを欠くと迷惑にしかならない話。

 

子どもの急患はよくある。夜間に多い。

母親が血相変えて子どもを抱きかかえながら飛び込んでくる。

とりあえず救急で受付するが、当直医や救命医の内容によっては「その日はハズレ」という日がたまにある。

そんな時はまず私たちが母親から症状を出来るだけ聞き出し当直医や救命医に伝える。

そこで医師の判断により受け入れるか受け入れられないかが決まる。

子どもの症状にもよるが、すぐ対応できる医師がいる場合はもちろんそのまま受け入れる。

しかしポンコツしか揃ってない日は受け入れ拒否をする場合もある。非情なようだが、命を最優先に考えるならそれは懸命な判断なのだ。ここで無理して傷口を広げることはない。私たちに出来ることは、素早く3次救急へ回ってもらい救命の可能性をグンと上げることだ。

 

しかし…

母親は気が狂ったように喚き散らす。話もなかなか進まない。何も聞いてくれない。ほんと厄介だ。

「人殺しーーーーー!!!

 

いや、お前がな。

 

私「お母さん。まず落ち着きましょう。現在3次救急の受け入れを…」

母「うわーん!◯ちゃんが◯ちゃんが!人殺しーーーーー!」

私「お母さん。落ち着いてください。医師によると、◯ちゃんの症状は3次救急への搬送が必要とのことです。搬送先が決まったらすぐ救急車で搬送しますのでまずは落ち着きましょう。」

母「そんな時間ない!人殺しーーーーー!」

 

だからお前がな。

 

私「お気持ちはわかります。ここは落ち着いてまず行動に移しましょう。お叱りでしたら◯ちゃんの容態が安定してからでも遅くないでしょう?お車は危ないですのでこちらに置いて行ってください」

 

私はここでいつも理解に苦しむ。

 

どうして救急車を呼ばずに自分で連れてくるの?

 

救急車には救命士が居て移動しながら救急ネットワークで症状に見合った救急医療が出来る受け入れ先を探しながら、場合によっては電話などで医師の指示を仰ぎながら簡単な応急処置(救命士が出来る範囲)をしてくれる。

 

子どもの場合処置が遅れれば手遅れになる可能性が一気に跳ね上がる。

テンパる気持ちは分かるが、お前は医師でも救命士でもない。人殺しをしそうになってるのは、

 

お母さん。あなたですよ

 

受け入れをした場合でもすごくやかましい。静かにしてろ。診察の邪魔にしかならない。

子育て初めてのヤンママにその傾向が多く見られる。子どもの名前を見りゃ1発で分かる。見事なキラキラネームだ。

 

受け入れるということは、適切な処置がその場で出来るということを指している。

とりあえず診るという行為はこの場合時間の無駄でしかない。

 

母親が自分で動き回った挙句、手遅れの状態で運び込まれる子どもも少なくない。

 

マイルドヤンキーの若い夫婦は旦那のほうが力ずくでなんとかしようとすることもある。

 

子どもの急患はまずかかりつけ医から相談するのが鉄則だ。それがNGなら119に相談して救急車を呼ぶか医療機関に直接電話をして症状をできるだけ細かく話して指示を待て。

お母さんが落ち着いて詳しい情報を私たちにちゃんとくれれば手遅れなどによる後遺症などのリスクを減らせると思ってくれてもいい。

いきなり来るのは時間の無駄になる可能性が高いのでまずは落ち着いて取るべき行動を取ってくれ。

メモに時系列形式で書いたものがあればなお話は早い。私たちがお母さんから引き継ぐ情報によっては素早い行動が可能なので、ふだんから緊急時のマニュアルみたいなのを箇条書きに整理しておくと便利だ。

 

そして覚えておいてほしい。

救命というのは警察も法律も関与できない言わば治外法権の現場なのだ。医師が人を助けない理由なんてないし、行政も手を出せない。救命に当たっては医師が最上位の決定権を持つ。たとえ凶悪犯でも救命を必要とする患者なら医師は警察に「出ていけ」と命令できるのだ。

 

医療に携わる者すべてが、本当に命を最優先で優先順位を決めていることはなかなか理解されない。

 

 

そして私たちはこう呼ばれる。

 

 

人殺し。