医療系クズの雑記ブログ

いろいろあってブログ名変えました。クズ上がりです。

人は無慈悲で無力な件。

医療系クズなのでたまには医療系の話を。

 

虐待。

子供の虐待というイメージが強いのだが、昨今の情報の可視化で、【高齢者への虐待】も浮き彫りなってきている。ウチの病院でも【虐待の疑い】で救急搬送されてくる高齢者が増えてきたように思う。認知レベルも介護レベルもそこそこなのに、そういった介護施設に入居もなく、いきなり重度の外傷で搬送されてくる高齢者は過去にそういった事例のある方が多い。

そういった場合は、市役所・警察と情報のやりとりや連携をとって、

社会的入院措置。

を行う。簡単に言うと、市役所が出てきて「患者を保護のため一時的に入院させなさいよ」みたいなものだ。患者さんが入院中に施設入居を前提とした話し合いが、病院の医療相談窓口と家族とで持たれる。

まあ虐待をするようなヤツなので、金のかかりそうなことにはほぼ前向きではない。

認知症のある患者さんなら、それでまだ救われてるのかも知れない。私は高齢者が嫌いだが、モヤモヤする事案である。

 

公費・県費。

医療費には公費や県費でまかなわれるものがある。一例として、

服役中の医療費(無保険)。

服役中の人間にも病人はいる。医療は犯罪者であれ誰であれ公平に受ける権利がある。

性被害。

性被害に遭った人の医療費は基本的に県費である。ただし、警察の判断で、犯罪ではなく【条例違反】として処理された場合は県費ではない。警察が発行する書類を持って病院にきた場合は県費で治療や検査ができるのだが、条例違反で処理されてしまうと、基本は自費になる。性被害に遭い、警察の見解もそんなだと、被害に遭った人はやり切れないだろう。それでも私たちは、病院の会計窓口でこう言わなければならない。

「診療費は加害者と被害者の話し合いでお支払い方法をお決めください。」

 

いろいろと複雑な思いはあるのだが、私たち病院側の人間は関与出来ないことである。

 

 

被害者を待ち受けている壁は厚い。