ロン、遅くなってすまない。
私の考えは「Q」に辿り着こうとしている。
魔法少女まどかマギカ叛逆の物語の素晴らしさを伝えたい。私はねこの願いだけで高齢出産に挑む事にしたのよ?
出産。それが最後に残ったたったひとつの道しるべ。
初代・二代目とも完成度は高かったのだが、私はこの叛逆が6号機初期の最高傑作だと思っている。
初代はアニメから切り抜いたまどマギファンをもドキッとさせる演出や原作を邪魔しないオリジナル演出がふんだんに使われ、私はかなり打ち込んだ方だと思うのだが未だ見れていない演出があるようだ。
当時私がよく行っていたホールでは初代化物語、バジリスク2、初代まどマギが各10台ずつ設置されておりどれも稼働が良く中でもまどマギは朝から並ばないとクソ台を掴まされてしまう有様だった。
まどマギ2も出来は良かったみたいだが、私はその恩恵にあやかる事はなくサラ番へと流れて行った。
映画からの演出の切り抜きの使い方がもう最高なのだ。レバオン無演出→第一停止で中段チェリー+変身演出orほむらの靴アップで中段チェリーズドン等のいい意味で裏切られる演出も秀逸だ。私はスロット先行組だったのだが、イチイチ演出が面白かったのとさやか杏子マミ、まどかとメガネほむほむが同時に出ているのがアニメ最終話とどう繋がるのか、ストーリーが気になって夜しか眠れない生活が続いていた。ネトフリで運命的な出会いを経て劇場版魔法少女まどかマギカ叛逆の物語へたどり着き「なるほど。実に考察のしがいがある作品だ。演出面は初代・二代目より切り抜き方が上手くなってるし使い回されてない分新鮮だ。クララドールズやべー。斎藤千和のクールほむほむやべー。斎藤千和の悪魔ほむほむやべー。」映画を観るとなるほどそのストーリーに整合性がとれてくる。打ち込めば打ち込むほど叛逆が楽しくて仕方がない。くるみ割りの魔女突入前の導入ショートフリーズ考えた人天才。ほむらの魔女化した姿は動きとおぞましさが最高にクールだ。けして簡単な台ではないのだが悪魔ほむほむとほむらVSマミの特化ゾーンを今日も拝みたくてイソイソとまだ設置されているホールに出向いているのだ。
そして叛逆にボコボコにされた後は簡単なエリサラ鏡で捲ってから帰宅するようにしている。
さて本題。
世の中のジジババを年甲斐もなく熱狂させ我を忘れされる恐ろしいキーワードがある。ジジババたちはそのキーワードを聞くだけで鼻息荒く小躍りし、更には止められないほどの興奮状態に陥りその悪魔的で甘美的な誘惑にいとも簡単に負け、魂を代償にして手に入れた悦びを対象者である私にそのままの圧を全力でぶつけてくる。
そんな魔法のキーワード、
夫であるAの両親がとてつもなくウザいモンスターペアレンツになってしまった。
…そうなのだ。私の大好きな父親が8月13日の盆真っ只中に亡くなってしまったのだ。
A両親の圧に耐えるのも11月まで。と自分に言い聞かせなんとか拷問のような圧に耐えているのである。
だがしかしA両親から見ると私の母親や姉の熱狂ぶりがもの足りないらしく不安を感じたA両親は「瑠依ちゃん、初めての出産で不安でしょ?私がついてるから心配いらないわ。予定日の二週間前からお手伝いに来るから。それから落ち着くまで一緒に居てあげるから。」
悪魔的なA母の笑顔に今日も私は虐待されている。
もうAが何を言っても聞く耳を持たないモンスターペアレンツは金曜の晩から日曜の午後まで我が家に泊まり込みで「手伝いという名の監視」を続けている。
え?レバブル問題。
それは映画終盤にほむらがまどかを真っ二つに引き裂いたのと似た状況だと思ってくれればいい。
救いは約束通り男らしく有言実行したAの一発着床かな?
A「希望より熱く絶望より深いもの…愛よ。」
笑わせに来るあたりもグッとくる。
私の父親も孫を心待ちにしていたはずだ。
最後に親孝行が出来なくてごめんね。
私のソウルジェムはどんどん穢れていく。
*画像は公式サイトその他サイト様から引用しています。
追記
映画でのほむらと杏子が喫茶店で会話をしてるシーンで、会話が進むにつれ飲み物のグラス・カップがやたら増えている現象が分からない。YouTubeでゆっくり考察動画を観ても私が観た限りそれらに触れられている動画がない。
どこかのまどマギ考察オタクのYouTuberがいつか取り上げることを夢見て…
なんだなんだ突然何を言い出すのだ。
事の発端は数週間前に夫のAが友人でもあり私の主治医でもあるOと別室で何やらゴソゴソしていた。そして数日前に主治医といつもの予約の診察をしたのだが、やれ更年期障害だの生理の周期だの不正出血の有無等いつもの雑な診察ではなくガチの診察をされた。そして某産婦人科への紹介状を手渡された。
「手紙に全部書いてあるからお前はとりあえずコレもってココへ行け」
不安と不信感がつのる。私の知らないところで何らかの話が進んでいるようだ。
紹介状の中身を見たい衝動にかられる。紹介状をテーブルに置いて悶々としている時に、
説明しろ。納得しない限り絶対行かんからな。
「O先生に子ども欲しいって言っただけ」
いいじゃん別に。
自慢じゃないが私ははここ数十年性行為というものをしたことがない。不安でしょうがない上にこのクソガキとの行為なんて想像したくもなかった。
俺は大丈夫てあんた......。
家に集まるバカ男三人衆の下ネタ話が思い出される。
「やっぱAがダントツで異常にデカいわ」
怖い怖い怖い怖い。
大丈夫だよ?としつこく食い下がるAに、
あ、えーとどっちだろ?例えがよくわからん......。平和かも?
そして現在に至る。
飽きるほど握りしめたいびつな平和のレバーか、苦手なからくりサーカスを始めとする滑らかな三共のレバーか、私に取ってはこの上なく重要な要素なのだ。
決断の早いわたしも今回は中々決断出来ないでいた所、姉がしれっと
どうにでもなるらしい。
押し込まれても困る。
乙女のようにいかない高齢出産の壁が立ちはだかる。
私は努力を怠らない。
夫とからくりサーカスを並びで打った。私はからくりサーカスは近年稀な難しい台だと思っている。つまりはヘタクソなのだ。ただいつもからくりサーカスで爆出ししている上手い人を見るとどんな攻略法を使っているのかが気になってしょうがない。
とりあえず無になって1万円消化。何も起こらない。しばらく考え上皿の玉をカードに入れてカードを取り出す。
「やめるん?」
「うん」
席を立つ。
「カーディガン忘れてるよ?」
余計なこと言うな!
トイレに行ってからまたからくりサーカスに着席。1万円投入。
あるるかん落ち、背中を守るもの。
これは成功か......?
しかし私はこの時を待っていた。打つ手を止めしばしコーヒーブレイク。
デモ画面に戻るのをたっぷり待ってから打ち出し開始。
何も起きずに2万円目終了。
さらに1万円投入。カスタム画面を開く。色んな組み合わせで各50回転ずつ試し打ち。
3万円目終了。
「さっきから何してんの?」
やばい!バレたか!?
「ひょっとして攻略法試してる?ないよそんなもん」
カッチーン。
「でもさ.....。試し打ちで3万円って......。」
「わかったから騒ぐな。」
4万円目投入。クソっ!Aのおかげで試したカスタムの組み合わせ忘れてしまった。
4万円を使い切る寸前2度目のあるるかん落ち、背中を守るもの、劇赤柄。間違いなく上向きになってきている。
これで、上向き台か不調台かの台かの見極めが出来る。
見事大当たり( -ω- `)フッ
間違いない。好調台に転じて来ている。
ここからは気を抜いてはいけない。まずは75%をとらなければ話にならない。ここは1発告知。
ラッシュ突入。
慎重に打ち出し開始のタイミングを見極める。デモ出し?いやいやそれは後半に入ってからだ。ランプ?どれだ?どのランプと同調してるのだ。分からない。やっぱりからくりサーカスは難しい。ここは自分の勘に頼るしかない。
直感を信じて打ち出し開始。
残り15回転。トイレとコーヒーを買ってきてから着席。
「あれ?自分のだけ?俺のは?」
「え?あぁ忘れてた。」
「うわー超出来る嫁。負けろ負けろ」
残り時短もサクサク消化。
時短は華麗にスルー。
短時間で4万円も負けてしまった。
からくりサーカス結論。
このような結果となった訳だがまだ試す価値のある攻略法は残っている。
朝イチのオスイチ狙いと21時以降のオスイチ狙いだ。500円ずつのカニ歩きで夢のオスイチが狙えてしまう超簡単な攻略法だ。
さて今日はこのくらいにしておいてAの超からくりラッシュが終わるまでマッサージチェアでリフレッシュしよう。
また1枚からくりサーカスの壁が厚くなった。
アヤコ(33)という女がいる。
仕事で絡むようになってから5年くらいだろうか?
アヤコ(33)は入職したころから婚活に精を出していた。不自然なくらい白塗りしたメイクに、それと分かるブランド品を装備し、補正下着のおかげでバインバインのボディでわざとらしいあざとさもなんのその、マウンティング行為にも手を抜かず、同性から白い目で見られようがお構い無しで独自路線を突き進んでいた。アヤコ(33)のその露骨過ぎる婚活には周りも若干引き気味だった。若さを武器にそれはもう手当り次第に合コンに参加し、年齢層お高めな婚活パーティにもマウンティングの場として図々しく参加していた。
高みを目指すアヤコ(33)は、合コンや婚活パーティで知り合った男性を片っ端からふるいにかけてはことごとく不合格にしていた。その甲斐あってかアヤコ(33)は25歳を過ぎた頃から徐々にハードルを下げ始め、30歳を過ぎた頃からはあきらかに叩き売り状態になっていた。
そんな叩き売り状態のアヤコ(33)の前に王子様が現れたようだ。
今まで見向きもしなかった今となっては既婚であるAに2年ほど前からちょっかいをかけてくるようになった。
私とAがメシを食ってる横にドンと腰掛けてこれみよがしにインスタから引っ張り出してきたような幼稚園児並みに小さいカラフル弁当を広げ、私たちの弁当を見て「ふふっ美味しそうな茶色い弁当ね」
いきなりマウンティングされた。
「なんだお前ケンカ売ってんのか?」
またある日、
Aくん、お弁当作り過ぎて余ってるんだけど良かったらどうぞ。
「え?ありがとう」
底なしの胃袋を持つAにアヤコ(33)が持ってきた幼稚園児並みの小さい弁当は「彩りの為だけに添えられた茹でたブロッコリー」のようにただ口に運ばれて咀嚼されただけのシロモノになった。
「余ってるなら晩メシにすりゃいいだろ?お前さぁ...独りもんなんだから(〃゚艸゚)プッ」
「Σ( `ᾥ´ )クッ......」
婚活に疲れたアヤコ(33)は手近なところで手を打とうと必死だった。
若手の医師や看護師にもちょっかいをかけていたが、アヤコ(33)の20代を知ってる男たちは誰もアヤコ(33)の罠に引っかからなかった。
当時のアヤコ(33)は私とAの関係を強く疑っており、自分の思考と感情の赴くまま押してダメなら引いてみたり、戯言を吐いてみたり、マウンティングしてみたり、敵意をむき出しにして無駄な時間を過ごしていた。
私たちはそれが疑問だった。明らかに妥協し過ぎだ。しかも中々引かずもはやAに執着してると言ってもいい。
「お前Aに執着し過ぎだろ」
「フッこれだから素人は...」
「ていうかお前負け組だからな、見苦しいからやめろ」
「負け組はアンタでしょ!アンタこそAくんに付き纏うのやめてくれる?」
なんで私が逆恨みされるのだ?
こんなコミュ障のAになんの付加価値があるというのだ。
「A、お前に興味ないってよ」
「そんなもんAくんの口から聞かんと信じるわけないでしょ!」
もう話を聞く耳も持っていない。
そういえばAを腐女子目線で見ればなんとなく理由は分かる。
たまにかけるメガネ、サラサラの黒髪、スーツを着ると際立つ線の細さ、コミュ障、貯金は結構ある院内伝説。男性ホルモンが全て声と喉仏に集約されたようなイケボ。
まるでルルーシュ様ではないか。
なるほどわかった。
アヤコ(33)は夢を追うのをやめ、第三形態に生まれ変わろうとしているのだな。
街を歩けばアヤコ(33)に当たるほど視界にアヤコ(33)がカットインすることが多くなった。偶然会うのはいいが不自然過ぎる出会いはただただ戦慄を覚える。
そして帰宅途中でアヤコ(33)にまんまと捕獲されたAが我が家にやってきた。
私を召使いのように食事を作らせ、ちょいちょいマウンティングも挟みつつ気分よくほろ酔いになった彼女は矯正下着でバインバインにした自慢のボディをAに密着させて勝手に発情している。
「ここではやめろ見苦しい自分ちでやれ」
「オバサン嫉妬してるん?」
「お前もオバサンじゃねぇか」
「フッ、私まだまだ子ども産めますぅー」
手が付けられないくらい酔っ払っている。
「仕方ない、今夜は泊めてやるか...」
「いや!Aくん家がいい!」
「なら送ってやるからもう帰れ」
暴れるアヤコ(33)を車に押し込み、しばらく走るとこの辺でいいと言うので車から引きずり出すとまだ足はおぼつかない。どうにかフラフラ歩き出したものの、少し歩いては立ち止まってうつむいている。
事件性の匂いがプンプンしてきたのでとりあえず後ろから見守りがてらアヤコ(33)を尾行する。
アヤコ(33)がたどり着いた所は誰がどう見ても生活困窮者が住むような鉄階段のついた生活感溢れる二階建てのアパートだった。
よろける足で鉄階段をよじ登り自分の部屋らしきドアの前でまたうつむいて佇んでいる。
世話のやける女だな。
鍵はなんと南京錠。アヤコ(33)のバッグから小さい鍵を見つけ出して南京錠を解除。すでに敷いてある布団に投げ込み目が覚める前に退散。南京錠の鍵をポストに入れて帰ろうとしたが、いやいやこれじゃアヤコ(33)が部屋から出られないではないか。ドアの内側の鍵は引っ掛けるタイプの簡易錠。
仕方ない1回起こして内側から鍵をかけてもらおう。どうにかこうにか鍵問題は解決し私とAは車に乗り込み横綱ラーメンでラーメンを食ってから自宅へ着いた。Aはお泊まりするらしい。とりあえず片付けは明日にして飲み直す。
「アヤコ(33)、生活削って婚活してたんだな。まぁよく続けてるな」
頭のおかしいアヤコ(33)だけど前ほど嫌いではなくなったかも。
全盛期のように返り咲いて欲しい気持ちになった。
翌日、
「おはよーAく...ちっアンタもいたの?」
いきなりの先制攻撃に昨日の出来事は全て帳消しになり、私とアヤコ(33)は現在も醜い小競り合いを続けている。
だれも触れてこないが職場では私とAの入籍がうっすらバレてるのだろう。空気が変わった。
しかしアヤコ(33)の異常なA推しを知ってる人間はアヤコ(33)の前では入籍の話はタブーにしているようだ。
今日もアヤコ(33)の澱んだ風が私を巻き込んで吹き抜けていく。
結婚は人生において重要な分岐点などと表現され、大きな岐路に立たされる者は少なくないという。
私の場合入籍したとて何も変わらない。
入籍当日私とAは特に誰に報告するでもなく、ひっそりと入籍を終えイソイソとパチンコ屋に向かった。
戦国乙女レジェンドバトルは埋まっていたため、Aはからくりサーカス私は戦国乙女6に着席した。
私は100回転回したところで当たる気配プンプンの盛り盛り予告から激アツのストーリーリーチに発展。私は戦国乙女のストーリーリーチに発展する際の戦幟の若干長い間で発情期を迎えてしまう変態だ。汁を出しながら「ヒデアキ来い!」とグッと力が入る。
「なんだお前かよ」
戦国乙女6の最強リーチでありながら私は少し萎えてしまう。赤タイトル金文字の盛り盛り予告にトドメの一発告知ランプもひっそり点灯している。どうせ当たるのだけど見たいストーリーリーチはお前じゃない。
【戦国乙女6】怨気衝天〜ストーリーリーチ〜 - YouTube
声優・アニラジ放送局CHからお借りしています。
私はこちらの若干信頼度が下がってもこちらのストーリーリーチが大好きなのだ。
簡潔に言うとカシン化したヒデアキを救おうとイエヤス・モトナリ・ヒデヨシが対カシン化ヒデアキに向かうリーチである。
静かにカットインしてくるBGM「宇宙の彼方へ」が激しいバトルと逆にマッチしていてどこか物悲しい旋律が独特な世界観を表現している。
撫子の「ヒデアキ?違うなぁ!」ドスの利いた声もイイ。
「ヒデアキちゃん目を覚まして!」
「こっちよ!」閻魔あいの「カシンに飲み込まれてはダメよ!」「すべてをあなたに返すわ!」押し殺した声にも悶えてしまう。
私的にこのストーリーリーチは近年のストーリーリーチ重視系パチンコではかなりの出来だと思っている。流れる映像のスピード感も良い。カッコ良すぎるのだ。エヴァとは毛色の違ったカッコ良さだ。
ちょっとAの様子を見に行く。からくりサーカスの悪循環ループをちゃんと実行している。私はからくりサーカスがヘタクソなので新台導入から2~3回しか触っていない。
そんなイメージが付きまとって今や「嫌いなパチンコナンバーワン」になってしまった。
レジェンドバトルの状況をチェックしに行くも空きそうな感じはない。他の島もチェック。海もアリか?状況は良さげだが、私はココ最近の海の新機能盛り盛りの迷走っぷりが気に入らなくてなんとなく敬遠している。打てるのは黒海・アグネスくらいなのだ。新枠の回転開始時のバイブが怖くて呑気に構えてられない。海は油断して打てるから海なのだ。
戦国乙女6に戻ってきた。今度は50回転程で乙女リーチでハズレ後復活大当たり。
「五月雨は露か涙か不如帰、我が名を上げよ雲の上まで」
大剣役物ではなく足利義輝の辞世の句を復活大当たり演出に持ってきた開発者は分かっている。それぞれのキャラクターの背景にある日陰の部分。萌えと対極にある憂いを帯びたクールさこそ戦国乙女なのだ。
さすが私。10Rに偏った12連チャンで持ち玉は10000発を超えた。
Aはからくりサーカスで初当たりを3回ほど引いていたが、3回とも右打ちに入るもすべてスルーというからくりサーカスの恐ろしいスペックに弄ばれていた。
私は勝ち、Aは負け。いつもと変わり映えのしない入籍当日だった。
その日誘った訳でもないのにゾロゾロといつもの友人が我が家にやってきたのでメシを食いに行ったが、私達も入籍の報告なんてわざわざしなかったのでいつもと変わらずメシを食い酒を飲んだ。
姉や母からも入籍についての質問もなく、またお祝いもなく、おめでとう等の言葉もなかった。逆にありがたかったなぁ。私と結婚とはまるで結びつかない自分のキャラは自覚しているし、婚活にも縁がなかった。男に媚び売って安売りするのも嫌だった。人見知りの私は生活範囲外の人間をことごとく切り捨てていた。それで特に困るような事もなかった。
自然にバレるまでは放置しておこう。Aと意見も一致した。総務を通して保険証の切り替えを行ったが現在もまだバレてないようだ。
こんな一言で皆口をつぐんでくれる。
最後に、読者の方からお寄せ頂いたコメントの中に、私の事を男性だと思っていた方や、最初から女性だと思っていた方などがいたようだ。これは私がブログを始めた頃から性別に関してのミスリードを誘う表現を心がけていたからだ。ボインボインでバインバインの熟女でもなく、レズタチのような単発男子でもない。普段通りの私を文章にしたらいつの間にか性別不明となっていたようだ。
この場を借りてお祝いの言葉をお寄せ下さった方にお礼を申し上げます。
人生後半、何も変わらない事が私にとっての心地よい生き方である事を改めて実感しています。
私の大切な人や愛情を注いだワンコたちは残念ながら先に逝ってしまい、父や母もおそらく私よりも先に逝ってしまうけど、人生後半になってやっと安心して全てを託せる大切な人も現れ後は変わることのない日常を過ごせて行けたらプライスレスどころの価値では収まらない。
今日は特にオチもなくこれで締めくくりますが、次回予告をサラっと。
と、
をお送り予定です。
お前の田舎ってどこよ?
鹿児島2日目、墓参りが済んでから元パートナーの実家への石畳の坂を登りながらそう尋ねた。Aは勘がいいのであくまでもさりげなく。
「〇〇だけど?」
「ふーん、全然イメージ湧かんなぁ。」
ここでGoogleマップ登場。
「田んぼと山ばっかじゃねぇか」
「あーコレ俺の小学校」
「ふむふむ」
ズームアップ。
「俺の実家ちゃんとあるw」
更にズームアップ。
「るいはじゅうしょをてにいれた!」(♪テレレレッテッテッテー)実は知ってたけど.......。
急な登り坂の途中にある休憩スペースのベンチに腰掛けながらさらに追加調査をいくつか。あくまでもさりげなくね。
息切れしながら元パートナーの実家へ到着。やっぱりシャッターは下ろされ雨戸も閉じられ誰も住んでいる気配がない。
.......Aが黙った。話しかけても上の空。コイツがこういう時はらしくない何かを感じている時である。平成生まれのコイツがノスタルジーや感銘を受けるような景色でもなさそうだが。
「だよね。そう言うと思ってた。ねぇ〇〇さん(元パートナー)とか結構な年寄りが通学とかで毎日この坂を上り下りしてたんだろ?なんかいいねそういうの。俺たちが感じる不便が当たり前って。」
普段はコミュ障でたまに口をひらくと、
こんな奴なのだが。
さて本題。
鹿児島から帰ってきた翌日、私は仕事を休み新大阪駅にいた。もちろん仮病だ。
新幹線とJRとタクシーを乗り継いでノコノコとやって来たところはAの実家である。
「こんにちは」
「遠いところをよく来てくれました。さぁ上がってください」
Aのご両親が出迎えてくれる。昨日私の急な電話と今日の来訪のお願いを快く受けてくれた。
「失礼します(やっぱり正座だな)」
今日は私からのお願いを聞いていただきたくてお邪魔しました。
土下座。
お願いします。どうかY(Aの名前)くんと結婚させてください。頭がどうかしているのは分かっています。私は50歳で子供を産める体ではありません。若いYくんと釣り合わないのも重々承知しています。それでも私はYくんと共に人生を過ごしていきたいのです。どうかお願いします。Yくんとの結婚を認めてください。
泣いていた。
長い沈黙の後お父様が
「Yの幸せなんてYにしか分からんよ。私たちには分からん。Yがええちゅうならええんやないか?母さん。」
「そうやね。あの時私らがYの事よろしく頼むって頭下げてお願いしたんやもんね。」
Aが入職して数ヶ月経ったころの話。
私たちの職場にAのご両親が突然やってきた。クリスマスのイルミネーションが街を華やかに彩る頃だ。公務員を蹴って病院に就職したコミュ障のAを心配しての事だった。
大阪の繁華街で楽しく食事をし宿泊予定のホテルまでご両親を送って行った。
「どうかYをよろしくお願いします。」ご両親は私に頭を下げた。別れ際ギリギリでお母様から封筒を握らされた。手紙だった。それには我が子を想う母親の願いがしたためられていた。それからAの母親と手紙のやり取りが始まった。Aは何も知らない。手紙はもう100通は超えている。
かつて小学生のAは壮絶なイジメを受けていたと聞いた。不登校気味な小学生を過ごし中学時代は勉強しか友達がおらずその結果学習塾にも通わずに割と名の知れた私立の進学校に進学したようだ。
私もそうでしたよ。
AからのしつこいLINEを既読スルー。今日はこのままこっちで宿を探して明日帰ろう。母親と姉にだけLINEする。
「Aと結婚する事になった。今日は帰らない。Aが来ると思うけど今日は1人で居たいから来たらメシ食わせて好きなようにもてなして。」
既読スルーされたw
家族のようなAがズカズカ入ってきても彼女たちには普通の事なんだろう。さて宿探し。
ではお邪魔しました。
Aの母親は涙を流しながら私たちの結婚を喜んでくれた。お父様も私の手を握ってYをお願いしますと何度も頭を下げていた。
Aの言った通りWinWinだった。アイツは超能力者か。
なんで〇〇さん(元パートナー)とは結婚しなかったの?無邪気にAが聞いてくる。
彼がそう望んだから。何故かは分からない。
尼崎に住んでいた頃出会いリストラされた彼に「家くる?」
身一つで転がり込んできた彼との生活は楽しく、年齢のせいで働き口が中々見つからなかったけど私は彼が家に居るだけで幸せだった。
パチンコ屋の掃除の仕事はどう?辛かったら辞めていいよ?
うん大丈夫。
私たちって結婚とかないの?父親が結婚しろしろうるさくてさ。
大丈夫、今のままでいいよ。
ステージ4の癌が見つかり結婚のお願いを申し出たが彼は首を縦に振らなかった。
それはダメだよ。
癌が発覚して1年と数ヶ月後、余命宣告を受けた彼を連れて彼の人生最後の鹿児島帰省を決行した。彼の父親と始めて会い彼の実家で過ごさせてもらった。熊本震災の頃だった。
意外に早く別れはきた。
もうあかんねんて。
もうあかんの?
うんもうあかんねん。
そっか。
私は彼に感謝しかない。
幽霊でも夢でもなんでもいいから必ず会いにこい。
うん分かったよ。
約束したからな。
某チェーンホテルにチェックイン。
AからのLINE。
「え?何?お前のオカンから聞いたけど俺達結婚すんの?」
「あぁ明日帰るからそれから結婚するぞ」
「OK。俺明日腹痛の予定だわ」
「偶然だな私もだ」
明日は仮病を使い市役所行ってメシ食って戦国乙女レジェンドバトルでコタローを1発でシバいてラッシュにぶち込みソウリンのふくれっ面を見る予定なのだ。
ちなみに私の現在の名前はA瑠依と言い、なんか2次元の魔法少女のツンデレクール姉さん枠にいそうな名前となっている。