夏休みを取ろうと思う。
盆シーズンは家庭のあるヤツらにくれてやったので、私とAは仕方なくこの時期に夏休みを取る。
さてどうしよう。
19,20,21,22の平日に仕方なくブッ込んでやった。しょうがないよね。だって休めるのはそこくらいだもの。
私には計画がある。6月にも行ったのだが、亡くなったパートナーの墓参りへ鹿児島へ行こうと思う。
パートナーの田舎とは鹿児島県のホントに端っこにある、現在は恐ろしく過疎化している坊津町坊(ぼうのつちょうぼう)というところだ。
何もない。ホントに何もない。こんな感じ。↓↓
急な山を切り崩し無理やり住宅地にしたような不便で何もない僻地である。グーグルマップで見てもらうとホントに端だということが分かる。
今はほぼ高齢者で構成されている集落だ。
近くにはカツオで有名な枕崎がある。日本最南端の駅としても有名な枕崎駅もある。
「薩摩白波」というイモ焼酎業界ではかなりメジャーな焼酎ブランドの蔵もある。
「明治蔵」。なんか歴史ありそうな名前だ。
私は過去2回坊津町へは行っているのだが、最初はパートナーと行った。最期にはなってしまったがパートナーの里帰りのためだ。
もちろん運転は私なのでイモ焼酎の芳醇な香りだけで我慢させられた。
2回目は今年の6月に墓参りのため1人で行った。もちろん運転があるので飲んでない。樽からの直飲みなんて考えただけで禁断症状が現れそうなめったとないチャンスなのに残念だ。
誰かと行けばいいのだが、私のクズな友人たちは自分さえ良ければいい奴らばかりなので、間違いなく私を差し置いて飲むだろう。ヤツらはダメだ。
私が薩摩酒造で夢を叶えるには酒を飲まない強い意志を持った(もしくは飲めない)友人がひとり必要なのだ。
パートナーの実家には泊まれない。日に日に認知症が進行しているお父様がいるのだ。
自分の家から頑なに動こうとしないガンコな田舎の高齢者だ。パートナーのお姉さんと妹さんと介護の人たち交代で面倒を見ている。
お父様は今年の6月にご挨拶に行ったけれど、私のことは分からなかったようだ。私も「初めまして」と挨拶した。
私のパートナーが亡くなっていることも分かっていないようだ。家の中はひどい有様でお姉さんたちと一緒に掃除をした。
写真を見たらお分りだろう。ありえないくらいの急勾配で高齢者には登るのも下りるのもキツイ坂だ。
そこをお父様はふと戻った記憶をたどって徘徊する。
防波堤の所で近所の方に保護されてることもよくあるそうだ。
誰でも同じように認知症を発症する可能性は大いにある。
私は認知症になった人がふと戻った記憶をたどった先に見えている物がなんなのかとても知りたい。
お父様が何をたどって防波堤に行ったのか私には知る由もないけれど、何かがそうさせてしまうのなら認知症になるのも悪くはないのかも。
少なくともその時はいい記憶をたどっているはずだ。