ヤボ用で市役所に寄った。
順番待ち。
長い。
窓口増やせ。
窓口をふと見ると、3人家族らしき人たちがいた。
旦那・奥さん・子供(小学校中学年くらいの男の子)の3人だ。パッと見た印象だけでいうとまあ富裕層っぽくはない。
話が聞こえてくる。
「…◯△…ブラジリアン…▲◇…。」
ああブラジル人か。
窓「ブラジルでの所得は?」
めっちゃ日本語で聞いている。
ブ「………?」
ようやく通訳登場。
なんでもいいからはよせえ。
男の子はヒマそうに庁舎内をウロウロしている。地場産業品が並べてあるスペースの試食のお菓子とポケットティッシュをポケットいっぱいに詰めていた。
ああ、やっぱり貧困層なんだな。私の妄想が始まる。
さてブラジル人と窓口職員は会話にならない会話を続けているようだ。
ブラジルでの所得は?
所得を証明する書類か給料明細は?
ここに名前と現在お住いの住所。
社会保険が◯日からなので、それまでは国民健康保険に加入していただきます。
今日は印鑑お持ちですか?
窓口職員(通訳含)はバカですか?
なんのために来日したのかは知らないが、子供が平日に一緒に来ているということは、まだ学校に通ってないのだろう。
私の勝手な推測だが、まだ来日して間もないのだろう。
ブラジル人は困惑しているようだ。そりゃそうだろう。外国人相手に日本のシステムをイキナリ並べたてても、その概念すらないのかも知れない。概念がないなら理解してもらわないといけない。
通訳もそのまま訳せばいいってもんじゃないだろ。理解しているのはその国の言葉だけか?
印鑑お持ちですか?
外国人にする質問ではないような気がする。
持ってんのかい!
うわっ。すげえ興味ある。見てえ。
印鑑デカっ!
代表取締役の印鑑みたい。
子供がやってきた。
父親らしき男と何やらしゃべっている。
そして窓口職員に向かって、
子「僕が書いてもいいですか?」
窓口職員・通訳・私
「!?・!?・!?」
この子日本語ペラペラでした。ポケットはパンパンです。
どういう家族なんだ?
私の妄想はまだまだ続く。